
直五智の八重桜と柏餅
和菓子と着物の柄は季節の先取りを表現するものだそうです。
桜餅は早春、柏餅は桜が盛りの頃のおやつです。
ポンポンと丸く咲き誇る五智公園の八重桜を愛でながら、お友達と仲良く柏餅を頬張るのも春のお楽しみ。
桜の季節は短くて花が終わればすぐに青葉の季節。。
さて先取りのおやつは何にしましょうか。

上越市立水族博物館うみがたりのマゼランペンギン
直江津の水族博物館うみがたりに行けば、たくさんのマゼランペンギンに会える。
マゼランペンギンは生涯同じパートナーと暮らすそうで、岩室みたいな洞穴に仲良く寄り添う二羽は、微笑ましい。
そして2個産卵して1羽だけ生き残るそうで、基本3羽家族。
6400km泳いで海を渡る事もあり必ず出発点に戻ってくる。。
強者だ。
そんなマゼランペンギン達が直江津の海っぱたで天敵もなく飢える心配もなくのんびりコロニーで愛らしい姿を見せてくれる。
群れから離れてぽつんと佇む1羽は、遠い野生の日々に思うところがあるのだろうか?と、人間の勝手なメランコリー。

くびきバスと直江津駅
車社会とはいえ、学生や高齢者などの日常にバスは心強い。
桜の頃に直江津から高田に向かう際は、遠回りだけれど春日山経由に乗ってみる。
車窓からの桜や春の畑の景色にうっとり。秋は実りの黄金色の田んぼ。
のんびり見惚れながらの居眠り乗り越しに注意!
そして青い三角屋根の旧直江津駅にはちょっと昔のバスが似合う。
思い出ふたたび、たまにはちっさなイチニチバス旅はいかが?

祭りの日に姉妹でそれぞれ浴衣を着せてもらって軒下てスイカを食べた。
風鈴チリンチリン夏の音。
ちっさい頃はタネ出さないとお腹の中に芽が出るよ、って言われていた。
雁木通りに子供達の声が賑やかな、夏休み。

府中八幡宮の藤の花
直江津SCエルマールのバスターミナル近くに府中八幡宮がある。
本殿手前の藤棚の藤は5月に満開になる。日々の忙しさに流されて、そろそろいいかなと見に行くともう少しだったり、慌てて行けば盛りは終わっていたり。
儚いほどに淡い紫色の藤の花は、人知れず咲き誇るのが常なのか。八幡のポン太だけが、惚けた顔で藤の花見をしているのかもしれない。

桜の頃の上越は
市内県外の人々が四千本の満開の桜に心躍る季節。
雪山と共に青空に浮かぶ桜は、高田城址公園ならではの景色。
モノクロームな冬景色が色彩を纏い始めて、訪れたひと達の心も華やぐ。
そしてあっという間に桜吹雪と水面の花筏よ。。。
月が変われば、五智の八重桜。雪国の春はぜいたくだ。

いかや旅館の風景
直江津駅と向かい合っていたいかや旅館。
それは紛れもなくふるさと直江津の風景で、帰省した人、都会から戻ってきた人の心を迎えたり揺さぶったり。。
それぞれの想いがあふれたであろう。
いかや旅館の日本家屋の客室、洋館建築の八角塔、ビル建築のホテルハイマートが混在している風景は進化と変容のエネルギーに満ちていた昭和そのものだ。

旧直江津駅のクリスマス。
青い三角屋根の直江津駅だった頃は、たくさんの人が行き交い賑やかな年の瀬。。
冬の始まりの夜空を見上げると、初雪とサンタクロースの赤い機関車とタイムスリップして来た雪月花。
ちょっとだけ、直江津駅のおとぎ話。

関川河川敷のコスモス
対岸の労災病院に入院中の知人の癒しになりますようにと、23年前に撒かれたコスモスの種。
季節になると100万本のコスモスが咲く名所になった。
コスモスは儚いようで、のびのびと次々に咲く元気な花だから、広々とした河川敷で嬉しそう。
人の力と花の力が生み出した幸せな景色、今年も楽しみだ。

直江津祇園祭荒川橋にて
7月26日は直江津に帰還する神輿船を迎える花火が上がる。
荒川橋には屋台が並び笛や太鼓が夜空に響く。
直江津祇園祭おめでとうございます!と互いに挨拶を交わしながら、祭りの熱が高まっていく。。。
直江津の一年は7月にここから始まるのかもしれない。

上越市立水族博物館うみがたり
跳ぶイルカにときめいたりマゼランペンギン達やアザラシ君に癒されたり、
うみがたりの楽しみ方はいろいろ。
海に暮らす魚たちが回遊する水槽を眺める。。
イワシの群れやシュモクザメ、綺麗な模様の魚たち。
声はなくとも地球で暮らすいきもの同志。
眺めながらわたし達は海と語りあえる。

直江津のお花見
五智の八重桜は4月の末から5月の初め頃に、華やかに満ちて咲く。
それぞれの花の下に、子供を肩車した家族連れやご年配のマダム達、笑顔のカップル、女友達。群れることなく自分たちじかんのお花見を楽しむ。
国分寺の神輿の掛け声が、春風にのって聞こえてくる。。。

居多神社
越後一ノ宮であり鎌倉時代の木造狛犬、片葉葦など見どころも多い居多神社は、
いつからか縁結びのご利益があると言われている。
片思い中の友達と毎年初詣に通って、彼女はめでたく嫁いでいった。
ご縁を願う方はぜひ!
手水の龍も辰年の運気をあげてくれそうないい表情。

八幡のポン太
八幡神社の裏に佇むたぬき像、八幡のポン太。夜になると木の葉のお金を持って安国寺通りの呑み屋に行くという伝説がある。
ある朝ちっさいポン太が不在のようで、飲みつぶれてると思いきや、伸びた草の影からいたずらっぽい目が覗いていた。八幡のポン太は今日も元気に此処にいる。

直江津の一年の節目は、盆や正月よりも直江津祇園祭の4日間。
コロナ禍で縮小開催や参拝のみだった3年間を超えて、いよいよ今年は19町内が待ちに待った、完全復活の直江津祇園祭!
夜空と花火と高張提灯の麗しい景色にきっと胸が熱くなる。

五智の八重桜
ソメイヨシノの華やかな観桜会が終わると、五智の八重桜の開花が始まる。
観光の場ではなく、日常のお花見。
大きな花は直江津の元気な女しょのようだ。
八重桜が盛りを過ぎると五智国分寺の祭り。
五月晴れに神輿の掛け声が響く。

古きよき直江津の雁木
この通りを歩くたびに、古きよき直江津に思いを馳せる。
切妻屋根の見事なお屋敷と雁木通りは雪が積もると昔ながらの風情。
数年前にはこの先にあづま湯と駄菓子屋があった。
角巻の親子が寄り添い歩く姿が浮かぶ。

五智国分寺の思い出
460年前に上杉謙信が現在の場所に興した五智国分寺。
二体の仁王像に一礼して参道を行けば、右に三重塔。
秋の紅葉も見事で、いつの時代も人々が敬うお寺であった事が伝わる景色。
トコロテンのお店も子供達のお楽しみだった。

直江津祇園祭神輿船
祭りの迎え花火と荒川橋のお囃子から直江津の夏が始まる。
祭りの4日間が過ぎ去り、町は静かな夏休み。
蝉の声と、海辺に向かう子供たちの笑い声と、何処かの軒先の風鈴の音が心地よい。

直江津レールパーク
直江津駅に、SLが夢を運んでやって来た。
子供達は大きな黒い車体に目を見張る。
鳴り響く汽笛に驚いて泣きべそ顔の小さい子も、、、。
SLがかつて日常だった世代は、昔の情景に想いを馳せる。過去から未来へ線路は続く、どこまでも。

直江津の昔を知る友人が、懐かしそうに話してくれる思い出のひとつ、
イカヤのクリスマスパーティー。
「その年いちばんのおめかしで出かけたのよ」と・・・。
それはきっと初雪のホワイトクリスマス。
洋館建築のシルエットは無我夢中で仕事をこなし、出逢いにときめく世代の昭和の夢物語。
令和にこの建物があったらなぁと思う、今日この頃・・・。

直江津は湊町だ。
昔からたくさんの船が行き来したと聞く。
海に向かって、高台に建つ夷稲荷。
その歴史は不明で、個人が建てたのかもしれない。
時には、海を背にした祠の隙間から、海を渡る大きな船が見える。
鉛色の空の荒れた日本海だとしたら、航海の無事を祈るだろう。
まちなかさんぽでここに至るのは、大抵穏やかな青空の凪の日なのだけれど。。。

林覚寺の小路
直江津は砂山の上にできた町だといわれている。その昔、砂山区という住所もあったそうな。
林覚寺の小路は、浜写真館の通りを海に向かうと、ふいに左側に現れる。
その小さな石段を上るとご褒美のように林覚寺の掲示板がありがたいことばをくれるのだ。
そして見渡せば、そこは二段坂の坂上。
砂山のてっぺんだったんだね!と右に下りれば日本海の砂浜が見える…。

高田公園の観桜会が終わる頃が五智の八重桜の開花の季節。
ポンポンと八重の花が咲き誇ると、185年間五智国分寺の山門で睨みを効かせている仁王像も、華やかな表情に見えてくる。
やがて満開の八重桜に彩られて、祭りの神輿が練り歩き、五智の里も春のはじまりはじまり…

初冬の青空に、改修された八坂神社の屋根が緑青色に輝く。
2020年は直江津人の心晴れの四日間、祇園祭も中止になり、たとえば参道の居酒屋などに寄ってのほろ酔いのお参りも少なくなってしまった。
わっしょいよいやさの消えた町はモノクロの世界。。だけどどっこい空を見上げてがんばろうぞ!
参道で振り向けば八坂神社は大らかにほほえんでいるかのようだ。

子どもの頃、ライオン像が怖かった。前を通るときはなるべく見ないように。。
米山の向こうから大八車で運ばれてきたライオン像は、苦難を越えてきたようで、しょっぱい匂いの浜風の叫びが子供心に怖さをあおった。
けれども大人になって眺めると、穏やかな獅子なのだ。
優しい石の瞳は、今までも、これからも、この町の人々を見守っていくだろう。

青い三角屋根の直江津駅は昭和から平成にかけての60年間、
人々の思い出の出入り口だった。
青空に意気揚々と旅立ち、鉛色の雪空にひとり寂しく帰ってきた人もいただろう。
そんな時も青空色の三角屋根が、おかえりと迎えてくれた。
うっすら雪に車の轍が重なる駅の行き交いは、たび人もほっと安らぐふるさとの景色。
絵・文:ひぐち キミヨ
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