初冬の青空に、改修された八坂神社の屋根が緑青色に輝く。

2020年は直江津人の心晴れの四日間、祇園祭も中止になり、たとえば参道の居酒屋などに寄ってのほろ酔いのお参りも少なくなってしまった。

わっしょいよいやさの消えた町はモノクロの世界。。だけどどっこい空を見上げてがんばろうぞ!

参道で振り向けば八坂神社は大らかにほほえんでいるかのようだ。

ライオン像の建物

子どもの頃、ライオン像が怖かった。前を通るときはなるべく見ないように。。
米山の向こうから大八車で運ばれてきたライオン像は、苦難を越えてきたようで、しょっぱい匂いの浜風の叫びが子供心に怖さをあおった。

けれども大人になって眺めると、穏やかな獅子なのだ。
優しい石の瞳は、今までも、これからも、この町の人々を見守っていくだろう。

直江津駅

青い三角屋根の直江津駅は昭和から平成にかけての60年間、
人々の思い出の出入り口だった。

青空に意気揚々と旅立ち、鉛色の雪空にひとり寂しく帰ってきた人もいただろう。

そんな時も青空色の三角屋根が、おかえりと迎えてくれた。

うっすら雪に車の轍が重なる駅の行き交いは、たび人もほっと安らぐふるさとの景色。

絵・文:ひぐち キミヨ

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